2000.09  ESSAY
北京国際グラフィックデザイン展覧会 滞在レポート

レポート/杉崎真之助

寒さと熱気

前日は深夜まで大阪でオリンピック計画のファイルデザインの出稿にかかりきりだった。同じ2008年に立候補しているライバルとして大変興味があった北京ヘと向かう。やはり寒い。2種類用意した服を一度に重ね着するはめになった。しかし氷点下数度にもかかわらず北京の人たちは未来に対する熱気にあふれていた。

レクチャー

レクチャーの会場では、漢字とかなのタイポグラフィから話を始める。コンピュータとデザインがテーマ。中国は面 倒くさいデジタルアナログ論をすっ飛ばして急激に進んでいるから話が早い。背景にある歴史も深い。話をしながら会場の反応を確かめる。デザインが成熟した日本で学ぶ学生とはまた違った、ナマの手触りのような熱意を感じる。レクチャー会場を一杯にした人たちの表情が若い。真剣である。どん欲である。これはこの前に行った上海も同じ。

パーティ

レセプションパーティに出席。サンタの格好をしたバニーガールたち?が可愛い。パーティはホテルの中庭で開放的に華やかに行われていた。社会へのプレゼンテーションでもあるのだから、内向きにデザイナーだけで盛り上がってしまうよりも当然こういったスタイルの方がいい。中国各地からデザイナーが来ていた。台湾からもデザイナーが招待されていた。そうだ北京は世界の中国パワーの中心なのだとあらためて思った。

デザインと政府機関

北京はまた政治に直結した場所であるから、デザインと行政の距離が近い。しかし日本とは違う。行政機関がとても民間的な感覚で動いている側面 がある。これはデザインの進化のためにもたいへん都合がいいし合理的な構造だ。

東アジアのデザイン

音楽やファッションが東アジアを一つのエリアとして熟していく。デザインもまた経済の視点と文化の視点の二本の柱をしっかり立てているからカタチがでる。アジアのグラフィックデザインの発火点といえる日本の中で希薄になった大事な二本の柱がアジアの元気な都市にはある。もちろん北京も例外ではない。

コメント 年末の4日間。中国で出版する作品集の色校正も予定に入っていたので、時間がなかった。だから使った小遣いは全部で1500元、ほぼ2万円。朱さんに2日間も食事をご馳走していただいたし。 初めての北京だったが、一応駆け足で天安門広場と故宮は押えた。北京は道路も建物も広かった、大きかった。東京の2倍、大阪の10倍のスケール感ぐらいか。 いつもCNNとかで見る天安門広場の毛沢東さんの写真の建物が、故宮の入り口なのだということを確認。都市はとぎれとぎれのイメージではなく構造を知らないと実感できないな。だから初めての都市はやはりワクワクする。 多謝。プロジェクトを一杯抱えつつ段取りを仕切ってくださった。クロスワードの垂水さんとスタッフそして北京で出会った皆さんに感謝。いつもオトナの高橋善丸氏、おつかれさま。

宿泊

王府飯店

フライト

12/14/2000 木 NH159
12/17/2000 日 NH160

行動記録

12.14
高橋、景さんと関空から北京へ。朱さんと食事。王府飯店泊
12.15
会場へ。午後、高橋氏と市内。朱氏の事務所へ。高橋氏合流。朱氏友人、奥さんたちと食事。ホテルに戻り垂水さん交え会議
12.16
朝、故宮へ。広い!
天安門広場へ。夕方高橋、垂水さん、王さんらと通訳打合せ。夜、パーティ会場へ。夜中レクチャー原稿手直し 12.17
朝、レクチャーに会場へ。午後北京>大阪着。日写で2008作業チェック。事務所によって深夜帰宅