2008.01  ARTICLE
新平面雑誌14 日本のグラフィックデザイナー杉崎真之助 インタビュー

あなたのデザイン哲学は?

わたしのデザインを情報の設計と印象の設計として考えています。
デザインはその表面ではなく構造が重要です。そして、デザインの仕上りよりもプロセスこそが重要ではないでしょうか。
いいかえれば、デザインはその制作のプロセスを設計することかもしれません。

デザインの日常でのチェックリストはこういうものです。
根源的か、簡潔か、未来的か
Essential 根源的 本質的な表現性をもったデザインであるか
Concise 基本的 簡潔な情報構造をもったデザインであるか
Progressive 未来的 新しい試みがあるか。前進しているか。


何がインスピレーションをあたえますか?

いま、ここにあるもの、この空間、見えるもの、聞こえるもの。
自分の中にある今までのすべての経験、知識、知恵。
対話を通して人から与えられる客観的な視点、発見。
雑誌など多くのデザインのサンプル資料(見本に)からアイデアを得ることは無くなった。
これはいいことでもあるし、歳を取ったことでもある(笑


夢のプロジェクトは何ですか?

日常のすべての仕事がドリームでありたい。
毎日のデザインは毎日見る夢と同じぐらいエキサイティングだと思う。


中国の若いデザイナーにアドバイスをいただけますか?

デザインは無から有を生むのではなく、何かを発見することだと思う。
だから、たくさん本を読む、たくさん考える、たくさん問題を解決する。
過去を知ることがあなたの未来を知ることにつながる。
専門家としてはタイポグラフィの能力ををしっかり身につけることが大切。自分の言語と世界の言語。


東京のデザイナーに対して、大阪のデザイナーの優れた点とすぐれてない点は? もしくは大阪のデザイナーの特徴は?

興味深い質問です。良く聞かれますが、大阪は意識しません。
どこで作るかではなく誰につたえるかが大事ですね。
しかしながら、私の頭の中では東京弁ではなく大阪弁でデザインされています。
この言葉は素早く直感的でデザインの思考に大変有利ですよ。


30年以上デザインの分野で働いてこられましたが、何がデザインの探求の継続を支えたのでしょうか?

30年、そろそろ、そんなになりますね。まだ知らないことを見つけると、あたらしいまだ知らないことを知る。その連続。


最近のもっとも大きなデザインの実績はなんですか?

最近の仕事では印刷会社のブランドアップデート。今年年末ハンブルグでの展覧会と作品集の出版。


もしデザイナーでなかったら、何をしているでしょう?

たぶん、山に住んでときどきギターを弾きながらだらだら生活する人。いまはその逆の人になってしまった。

新平面志14